と言っても、これだけでは分かり難いですね。古い辞書では Immersive という言葉自体が載っていなかったりしますが、Immersive (イマーシブ)な・・・というのは・・・うーん、うまく説明できませんので、以下のビデオを見てください。
このビデオは録画したものを単純に再生しているのではなく、映像を再生する時点で「見ている視点を自由に変化させる事が出来る」という機能を利用して、再生中にスキーヤーの状態を前や下や後ろから見ている・・・という状況を更に録画したものです。
普通ビデオに録画したら、録画した時の内容がそのまま再現される・・これは当たり前ですが、ここで行われているのは、予め 360度全方向を一度に録画しておき、再生時に自由な視点からそれを見るということですね。
このように「操作する視点を 3次元空間の中で自由に移動させるようなこと」を説明する場合に Immersive な処理ができる・・などと言うのですね。
さて、そのような Immersive な世界を Post3D という製品を利用することによって体験し、利用することができるようになったと SolidWorks が言っています。
もちろん、これらの技術が完全に実用化されるためにはこれから沢山の改善が必要になるでしょうが、ここで表現されている内容は、今後の設計・製造分野での製品レビュー、技術レビューなどの環境にこうした Immersive な世界が投入されて来るということを示唆しているようです。
以下は、Post3D に関する SolidWorks からの説明ビデオです。
製品設計には、調査、要求仕様の定義、初期コンセプトの構成、設計内容の検証、プロトタイプ・コンセプトの定義、設計内容のテスト、最終内容の検証、などなど多くのプロセスを経なければなりませんが、そうした各フェーズで内容のレビューが行われます。
もちろん一人、または、ほんの数人が全てをこなす様な小さな開発では、レビューも何も、本人達の気持ちや思い込みでプロセスを進めることが多いでしょうが、少なくとも PLM という製品設計管理を導入しているような企業では、関連する様々な要素を各レビュー段階で洗い出し、検討・検証しておかなければ後工程の製造や量産場面で大きな損失が生まれ、本来のコンセプトを損なうばかりか、プロジェクトその物が現実的でない理想の産物に終わってしまうということにも成りかねません。
そういう意味でレビューというのは一つの関門として非常に大切なものです。
そうしたレビューを行うためには、関係するメンバーが一堂に会して多方面からの分析・評価を同時並行的に行うことが効率的です。
Post3D はそうしたレビューを行う担当者を Web 上の同じ空間(部屋)に集め、かつ、設計した 3D イメージ(モデルデーター)をその部屋の中で共有してレビューが行えるツールとなっています。
レビューする部屋を選択し、そこに設計したモデルデータを送り、レビューする各メンバーがその部屋に入れば、その部屋の中で 3次元モデルとなった設計内容を、ネットを介して世界中から同時にレビュー出来るということですね。
もともとこういったバーチャルな世界と PLM に代表される CAD/CAM の世界とは技術的な根幹が異なるため、お互いに相容れないことを自覚しながらそれぞれの技術が発展してきました。
しかし、ここにきてインフラとしてのネットワーク技術の発達と、クライアント側でのクラフィックス性能の向上、テクスチャー、ポリゴン、物理演算能力など、沢山の技術の発達によってこうした技術が組み合わされる世界が出来上がってきたと言えますね。
設計のコラボレーションという課題は「古くて新しい問題」でもあり、常に斬新なアイデアが試されながらも決定打が生まれない・・というジレンマを抱えた歴史を持っています。
SolidWorks が見せてくれるこうした可能性がどこまで現実の成果を生み出すか?
今後とも注目していきたい内容です。


